【法務】職務経歴書の書き方|書類選考の評価軸とテンプレートを例文付き解説

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採用担当者や面接官が【法務】の職務経歴書で見るポイントとは?

法務の職務経歴書では、単なる業務経験の列挙ではなく、「どの領域を、どの立場で、どの程度の裁量を持って担当してきたか」が重視されます。加えて、実績の具体性と、専門性の深さ・汎用性も重要な評価ポイントです。

役割と範囲

採用担当者がまず確認するのは、法務としての担当領域と業務範囲です。例えば、契約法務、機関法務、コンプライアンス、商事法務、紛争対応、M&A・投資案件、知財、個人情報保護など、どの分野を担ってきたかは明確に記載するとよいでしょう。

あわせて、以下の点も見られます。

  • 事業会社・法律事務所・コンサルティングファームなど、どの環境で経験を積んだか
  • 上場企業、スタートアップ、大手グローバル企業など、企業規模はどうか
  • 法務部門の人数や組織体制はどうか
  • 経営陣、事業部門、外部弁護士、監査役、海外拠点など、誰と連携していたか

法務は他部門との接点が多いため、法的知見だけでなく、社内外のステークホルダーを巻き込みながら業務を推進した経験も評価されます。

成果と再現性

法務は営業職のように目標/成果を数値化しにくい職種ですが、それでも採用担当者はどのような成果を上げたかを見ています。そのため、可能な範囲で実績を具体化することが重要です。

例えば、「契約審査件数」「規程整備・業務フロー見直しによる対応改善率」「紛争・訴訟対応による損失抑制数」「M&Aにおける法務DD(デューデリジェンス)件数」など、数字や改善率で示せる実績は記載するとイメージがつきやすくなります。

また、採用側はその経験が自社でも活かせるかを見ています。そのため、「自社と近い業界での経験があるか」「企業規模や事業フェーズとの親和性があるか」は重要です。加えて、契約管理システム、ワークフロー、文書管理ツールなどの利用経験があれば、実務へのスムーズな適応力として評価されます。

専門性

法務職では、担当領域に応じた専門性が強く求められます。職務経歴書では、どの法務領域に強みがあるのかを明確に示すことが大切です。

主に見られるのは、以下の要素です。

  • 契約書作成・レビュー能力
  • 会社法、金融商品取引法、独占禁止法、個人情報保護法などの知識
  • 商事法務、コンプライアンス、リスクマネジメントの実務経験
  • 英文契約対応や海外法務の経験
  • 社内調整力、論点整理力、リスク判断力

資格については、弁護士資格、ビジネス実務法務検定などがあれば評価材料になります。さらに、契約管理システム、電子契約ツール、法務データベース、Microsoft Office、Google Workspaceなどの使用経験も、実務スキルの一部として伝えると効果的です。

【法務】で推奨されるフォーマットと選び方

法務の職務経歴書で最も推奨されるのは、<逆編年体式>です。

直近の経験から記載することで、採用担当者が知りたい現在の専門領域・担当範囲・業務レベルをすぐに把握できるためです。

法務職の採用では、過去の経歴を網羅的に見る以上に、まず直近で何を担当していたかが重視されます。例えば、契約法務が中心なのか、商事法務やコンプライアンスまで担っていたのか、あるいはM&A・海外法務まで対応していたのかによって、評価は大きく変わります。<逆編年体式>であれば、こうした最新の実務領域や裁量の大きさがひと目で伝わります。

また、法務は企業規模や事業フェーズによって求められる役割が変わりやすい職種です。そのため、直近の企業規模/事業フェーズを伝える必要があります。

  • 上場企業の法務だったのか
  • IPO準備企業で体制構築を担っていたのか
  • スタートアップで一人法務として幅広く対応していたのか

上記の点が一目で伝えられる構成にすると、採用側にとって判断しやすくなります。

コンサルタント監修!【法務】の職務経歴書における例文テンプレート

本章では、各項目の書き方とそのまま使いやすい例文テンプレートを紹介します。

ペルソナ設定

年齢:38歳
経験社数:3社
在籍企業:東証プライム上場
役職:コーポレート本部 法務部長

新卒で入所した弁護士事務所で企業法務の基礎と応用を身につけた後、未上場の成長企業で法務機能を立ち上げ、現職では東証プライム上場企業の法務部長として法務組織全体を統括。現在、レポートラインはコーポレート本部長で、経営会議・リスクコンプライアンス委員会・取締役会案件にも関与。経営企画部、財務経理部、人事部、内部監査室と連携しながら、経営判断の法的支援とガバナンス強化の双方を担う。

《職務要約》の書き方

職務要約は、採用担当者が最初に目を通す重要なパートです。法務としての経験の全体像と強みがダイレクトに伝わるよう、簡潔にまとめましょう。

書き方のポイント

  • 経験年数・主なキャリアの流れを冒頭で簡潔に示す
  • 専門領域(契約法務、商事法務、コンプライアンス等)を明記する
  • 役職・マネジメント経験を入れる(課長以上の場合)
  • 経営に近い立場での関与内容まで触れる(部長以上の場合)
  • 3~5行程度で、採用側が全体像をつかめる構成にする

例文テンプレート

企業法務に約14年従事しています。弁護士法人で企業法務の基礎と応用を経験した後、未上場の成長企業で法務機能の立ち上げを担当。現職では東証プライム上場企業の法務部長として、契約法務、商事法務、コンプライアンス、内部通報、グループ会社管理、M&A法務支援を管掌しています。経営会議・リスクコンプライアンス委員会・取締役会案件にも関与し、経営判断の法的支援と全社ガバナンスの高度化を推進しています。

《職務内容・職務範囲》の書き方

法務は企業規模や組織体制によって役割が大きく異なるため、どのような環境で何を担ってきたかを具体的に示すことが重要です。担当領域と責任範囲がひと目で伝わる構成を意識しましょう。

書き方のポイント

  • 会社の規模・業種・上場有無を書く
  • 役職とミッションを明示する
  • 担当領域を漏れなく整理する
  • 関与した会議体や関係部門を書く
  • 組織マネジメント範囲も示す(課長以上の場合)

例文テンプレート

・契約法務(和文・英文契約のレビュー、重要案件の交渉支援、契約審査基準の整備)
・商事法務(取締役会・株主総会運営支援、規程改定、開示関連の法務確認)
・コンプライアンス(内部通報制度運用、社内調査、研修企画/実施、再発防止策の推進)
・グループ会社管理(国内外子会社の法務相談対応、決裁・契約統制、ガバナンス運用)
・投資案件支援(新規事業、業務提携、出資案件における法的論点整理・契約支援)
・法務部門8名のマネジメント、業務分担設計、人材育成
*主な連携先:管理本部長、経営企画部、財務経理部、人事部、内部監査部、外部弁護士

《実績・数値・表彰》の書き方

法務は成果が見えにくい職種だからこそ、件数や改善効果、体制整備の成果をできるだけ具体化することが重要です。自分の貢献が伝わる表現に落とし込みましょう。

書き方のポイント

  • 法務は定量化しにくいため、件数・改善率・期間短縮で示す
  • 自分が担った役割を明確にする
  • 「対応した」だけでなく、何を改善したかを書く
  • 実績は全社影響・再現性が伝わる表現にする

例文テンプレート

{実績}
・契約審査基準と承認フローを再設計し、法務レビューの平均対応日数を30%短縮
・年間600件超の契約審査・法務相談 ― 重要案件の対応品質を標準化
・全社コンプライアンス研修を年4回実施し、受講率95%以上を継続
・内部通報案件の受付から初動対応までの運用を見直し、初動着手までの期間を5日短縮
・国内外グループ会社の法務統制ルールを整備 ― 契約・稟議・通報運用の基盤を構築
・M&A案件において、法的論点整理、契約条件調整、外部専門家連携を主導

《資格・スキル》の書き方

資格の有無に加えて、実務でどの領域に強みがあるのかまで整理して示すことで、法務としての専門性が伝わりやすくなります。

書き方のポイント

  • 業務関連性の高い資格を優先する
  • 資格は正式名称で記載する
  • 資格と実務スキルは分けて整理する
  • 実務スキルは、法務領域ごとに書くと見やすい
  • 英文契約や海外対応経験があれば明記する
  • ツールは、実務で使うものを簡潔に添える
  • マネジメント経験も重要(課長以上の場合)

例文テンプレート

{資格}
・弁護士
・ビジネス実務法務検定2級

{スキル}
・契約法務:和文・英文契約のレビュー、ドラフト、重要条項の交渉支援
・商事法務:取締役会・株主総会対応、規程整備、会社法対応
・コンプライアンス:内部通報制度運用、社内調査、研修企画・実施、再発防止策立案
・その他:グループ会社管理、投資案件支援、新規事業の法的支援、個人情報保護対応
・メンバーマネジメント(8名)、人材育成、業務標準化

{使用ツール}
・電子契約サービス〇〇
・契約管理システム〇〇

《自己PR》の書き方

自己PRでは、法的知見だけでなく、事業理解や経営支援力、組織への貢献姿勢まで伝えることが重要です。法務責任者としての強みが伝わる内容にまとめましょう。

書き方のポイント

  • 専門性の高さだけでなく、事業理解も伝える
  • 「守りの法務」だけでなく、経営支援できる「攻めの法務」部分を打ち出す
  • 組織づくり・仕組み化も盛り込む(部長以上の場合)
  • 他部署との調整力・推進力を示す
  • 抽象論で終わらず、何を提供できるかで締める

例文テンプレート

私の強みは、契約法務・商事法務・コンプライアンスを横断して対応できる専門性と、経営に近い立場で意思決定を支援できる実務力です。これまで、成長企業での法務立ち上げ、上場企業での法務組織統括を通じて、個別案件対応にとどまらず、ルール整備・運用設計・人材育成まで一貫して担ってきました。今後も、事業成長とガバナンス強化を両立する法務責任者として、経営基盤の強化に貢献したいと考えています。

よくあるNG例と改善案

契約法務

▲NGな書き方
契約書のレビュー・作成を担当

★改善例
和文・英文契約のレビュー/ドラフトを年間600件対応。審査基準と承認フローを標準化し、法務レビューの平均対応日数を5.0日→3.5日に短縮。

商事法務

▲NGな書き方
取締役会や株主総会の対応を実施

★改善例
取締役会(月1回)・株主総会(定期1回、臨時不定期)の運営を統括。議案整理、招集通知、想定問答、議事録整備まで一貫して担当。重要議案の事前確認率を向上させ当日差戻しゼロを継続。

コンプライアンス

▲NGな書き方
コンプライアンス業務を担当

★改善例
全社コンプライアンス体制を再整備し、役職別研修を年4回実施。受講率95%以上を維持し、重点リスク領域の自己点検運用を導入して是正対応の初動を標準化。

内部通報・不正調査

▲NGな書き方
内部通報対応を担当

★改善例
内部通報窓口の運用見直しと調査フロー整備を主導。受付から調査着手までの期間を7日→3日に短縮し、再発防止策の実行管理まで含めた運用体制を構築。

規程整備・ガバナンス

▲NGな書き方
社内規程の整備を実施

★改善例
稟議・契約・権限規程を全面改定し、決裁基準と権限委譲ルールを再設計。電子承認フロー導入とあわせて承認リードタイムを40%短縮、差戻し件数を30%削減。

グループ会社管理

▲NGな書き方
子会社の法務支援を担当

★改善例
国内外12社のグループ会社に対する契約・稟議・通報運用ルールを統一。共通ひな形と相談フローを整備し、重要案件の本社法務エスカレーション漏れを防止。

投資案件・M&A

▲NGな書き方
投資案件の法務支援を実施

★改善例
出資・業務提携案件5件において、法的論点整理、基本契約レビュー、外部弁護士連携を主導。意思決定に必要なリスク整理を標準化し、案件検討期間の短縮に貢献。

紛争・訴訟対応

▲NGな書き方
訴訟対応を担当

★改善例
取引先との紛争案件について、事実関係整理、証拠収集、外部弁護士との連携、社内報告を統括。早期和解方針の策定により、訴訟移行を回避し損失影響を最小化。

法務相談・事業支援

▲NGな書き方
事業部からの相談に対応

★改善例
新規事業・営業・調達部門からの法務相談を年間300件超対応。論点別FAQと相談基準を整備し、定型相談の一次回答を迅速化、事業部門の自己解決率向上に寄与。

組織マネジメント

▲NGな書き方
法務部門のマネジメントを担当

★改善例
法務部8名の組織マネジメントを担当。案件難易度に応じたアサイン基準、進捗管理、レビュー体制を整備し、属人化を抑制しながら対応品質の平準化を実現。

提出前に確認!職務経歴書チェックリスト

内容・実績の充実

✅ 役割・スコープ・規模・期間の明記
✅ 成果の定量化(数値・比較対象)
✅ 使用ツール・システム・基準の記載
✅ 会社概要・組織規模の記載

求人適合・キーワード

✅ 求人票との整合性とキーワード最適化
✅ 職務要約と自己PRの最終調整
✅ 提出先ごとのカスタマイズ

表現・用語の整理

✅ 用語の一般化と略語の明確化
✅ 守秘情報への配慮と匿名化
✅ 資格・語学・受賞歴の最新化

表記・校正の統一

✅ 誤字脱字・表記ルールの統一
✅ 数字・期間・肩書の整合性チェック
✅ 連絡先・氏名・日付の記載および最新化
✅ 特殊文字・画像貼付の回避

レイアウト・分量

✅ フォーマットの選択と統一
✅ レイアウトと可読性
✅ ページ数と分量の適正化

提出・ファイル管理

✅ 提出形式とファイル命名
✅ 応募要項の遵守
✅ 特殊文字・画像回避(提出観点)
✅ 提出先ごとのカスタマイズ

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【法務】の職務経歴書サンプル

氏名:等松 紹之介
提出日:20XX年XX月XX日 現在

■職務要約

企業法務に約14年従事しています。弁護士法人で企業法務の基礎と応用を経験した後、未上場の成長企業で法務機能の立ち上げを担当。現職では東証プライム上場企業の法務部長として、契約法務、商事法務、コンプライアンス、内部通報、グループ会社管理、投資案件支援を管掌しています。経営会議・リスクコンプライアンス委員会・取締役会案件にも関与し、経営判断の法的支援と全社ガバナンスの高度化を推進しています。

■職務経歴

20XX年XX月 ~ 現在
等松商事株式会社

資本金:2,263億円
事業内容:商社
従業員数:36,221名
上場区分:東証プライム上場
雇用形態:正社員
役職:コーポレート本部 法務部長

■職務内容

<契約法務>

  • 和文・英文契約のレビュー/ドラフトを年間70件対応(全社年間600件)
    ┗取引金額10億円超の大型契約、海外契約、重大紛争対応などを主担当
  • 審査基準と承認フローを標準化し、法務レビューの平均対応日数を5.0日→3.5日に短縮

<商事法務>

  • 取締役会(月1回)・株主総会(定期1回、臨時不定期)の運営を統括
    ┗議案整理、招集通知、想定問答、議事録整備まで一貫して担当
  • 重要議案の事前確認率を向上させ、当日差戻しゼロを継続

<コンプライアンス・ガバナンス>

  • 全社コンプライアンス体制を再整備し、役職別研修を年4回実施
    ┗受講率95%以上を維持
    ┗重点リスク領域の自己点検運用を導入して是正対応の初動を標準化
  • 内部通報窓口の運用見直しと調査フロー整備を主導
    ┗受付から調査着手までの期間を7日→3日に短縮
    ┗再発防止策の実行管理まで含めた運用体制を構築
  • 稟議・契約・権限規程を全面改定
    ┗決裁基準と権限委譲ルールを再設計、電子承認フロー導入も推進
    ┗承認リードタイムを40%短縮、差戻し件数を30%削減

<グループ会社管理>

  • 国内外12社のグループ会社に対する契約・稟議・通報運用ルールを統一
  • 共通ひな形と相談フローを整備し、重要案件の本社法務エスカレーション漏れを防止

<投資案件・M&A>

  • M&Aディールの法的論点整理、契約レビュー、外部弁護士連携を主導(昨期5件)
  • 意思決定に必要なリスク整理を標準化 ― 案件検討期間の短縮に貢献

<紛争・訴訟>

  • 紛争案件について、事実関係整理、証拠収集、外部弁護士との連携、社内報告を統括
    ┗早期和解方針の策定により、訴訟移行を回避 ― 損失影響を最小化

<法務相談・事業部連携>

  • 新規事業・営業・調達部門からの法務相談を年間300件超対応
  • 論点別FAQと相談基準を整備し、定型相談の一次回答を迅速化

<組織マネジメント>

  • 8名の組織マネジメントを担当
    ┗案件難易度に応じたアサイン基準、進捗管理、レビュー体制を整備し、属人化を抑制

【主な連携先】
コーポレート本部長、経営企画部、財務経理部、人事部、内部監査部、外部弁護士

■資格

弁護士
ビジネス実務法務検定2級

■スキル

契約法務、商事法務、コンプライアンス、グループ会社管理、投資案件支援、新規事業の法的支援、個人情報保護対応、メンバーマネジメント(8名)

電子契約サービス〇〇
契約管理システム〇〇

■自己PR

私の強みは、契約法務・商事法務・コンプライアンスを横断して対応できる専門性と、経営に近い立場で意思決定を支援できる実務力です。これまで、成長企業での法務立ち上げ、上場企業での法務組織統括を通じて、個別案件対応にとどまらず、ルール整備・運用設計・人材育成まで一貫して担ってきました。今後も、事業成長とガバナンス強化を両立する法務責任者として、経営基盤の強化に貢献したいと考えています。

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